Mさまは、まさに、お気に入りの“モノ”を中心に考えた家づくり。ご夫妻にとって大切な“モノ”、それは背の高いシェルフ。「結婚したばかりのときに、二人で家具屋さんへ行き見つけたのがこのシェルフです。ひと目で気に入ったのですが、当時住んでいた賃貸住宅では高さ的にそのまま使うことができず、でも、諦めきれなくて家具屋さんになんとかお願いをして上下に分けてもらって使っていました。ずっと『元の形で使いたい』という想いがあったので、新居をつくるにあたっては、このシェルフが映えるデザインをお願いしました。」(奥様) 単に“モノ”を置く場所をつくるだけでなく、家族の象徴としてのあり方を考えて家の設計を行いました。
シェルフの位置は、家の中心であるダイニングをチョイス。背が高くて重厚感のあるシェルフから圧迫感が出ないよう、天井は最高3メートル40センチの勾配天井にして開放感を生んでいます。そして、建具や床の色、造作家具の色はシェルフの色や素材感をベースに考えてセレクト。そして、重要なのはシェルフとは一見無関係に見える「壁面収納」です。せっかくお気に入りの家具を置いても、そこが物でごちゃごちゃになってしまっては意味がありません。シェルフの横に大容量の壁面収納を造作。見せたくないものは壁面収納に隠し、見せたいものだけシェルフに飾ることができるようにしました。シェルフのデザインを邪魔せず、むしろ一体感を生み出せるように、壁面収納は扉板の色や素材感はもちろん、高さもシェルフとぴったりに合わせて設計しています。
「この家に暮らしはじめてから、収納が足りないと思ったことがないし、物の置き場所に混乱したこともないです」と話す奥さま。「いちばん最初に和建設の家を気に入ったのは、じつは母なんです。モデルハウスで壁面収納を見たときに『こういうのを造ってもらえたら、とっても良いね!』と絶賛していたんです。そのとき、私はまだ主婦歴が浅かったので母の言葉にピンと来なかったんですが、主婦歴の長い母にとってはまさに理想的な家だったようです。母は、今もうちに遊びにきては『いいね!本当にいいね!』と喜んでいます。私も主婦歴を重ね子育てをしていくなかで、どんどんこの家の良さを実感しています」(奥さま)